【アルゼンチン】憧れのルート40を走る バリローチェからエルチャルテンへの移動「TAQSA」

 

2015年3月 1US$(≒120円)=13.5アルゼンチンペソ(闇両替) 1US$(≒120円)=8.75アルゼンチンペソ(正規レート)

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はじめに

南米のスイスと称される 美しいバリローチェ。そんなバリローチェから 次に目指す場所は アウトドアブランド"Patagonia(パタゴニア)"のロゴのモチーフになったとされる山 フィッツロイの麓の町エルチェルテン。

今回の移動時間は23時間 通る道はアルゼンチンのルート40。この道は自然豊かな中を走ることができることから アメリカのルート66と同じように バイカーやチャリダーの方には憧れの道だそう。

パタゴニアを縦断するルート40は 南米では1番の長さを誇り 悪路という噂もあるけれど...たとえ時間がかかっても 景色が綺麗な道を選択したい旦那さん。このため バリローチェのおいしいチョコレートをおねだりして バスに乗り込んだのでした。

ここで注意事項:

闇両替イメージ画像

私たちがこちらの宿に宿泊したのは 2015年3月のこと。その頃は US$を持っていくと 相場の1.5倍程度の高レートでアルゼンチンペソへ両替してくれる"闇両替"が横行していました。このため ややリーズナブルに宿泊できていたものの 2015年12月に大統領が代わり 闇両替も廃止となりました。

また アルゼンチンでは経済情勢が不安定なため アルゼンチンペソの価値が低下し インフレが進んでいる状況です。2016年8月のブエノスアイレス市発表のインフレ率は 前年同月比43.5%の上昇とのこと。

参考にしたのはこちらのHP: 在アルゼンチン日本国大使館

私たちの宿泊したのは1年以上も前になるため この記事に掲載されている価格(上記闇両替レート使用時の価格)は参考程度に考えていただいたほうが良いかと思います(実際 この時に2015-2016年の地球の歩き方を持っていましたが 2015年3月時点でどこも掲載されている価格の1.5-1.8倍程度に上昇していました)。

このため アルゼンチンへ行かれる際には 余裕を持った資金計画を立てられることをおすすめします。

2017.9.27 追記
パタゴニア地方を旅した旅人より新たな情報をいただきました。現在のパタゴニア地方は 当ブログの掲載金額よりさらに1.5倍弱のインフレが進んでいるとのことです。改めて 資金にはゆとりを持って旅されることをおすすめします。

バリローチェ-エルチャルテンへの移動方法

チケットの購入方法

バリローチェ-エルチャルテン間でルート40を通る路線は TAQSA社による1日1本のみの運行(曜日指定があった可能性あり)で 所要時間約23時間。この時点で その路線を運行しているバス会社は1社のみだったため 価格は検討をする余地もなく...という状況でした。

なお ルート40にこだわりがなければ バリローチェ-エルチャルテン間は他のバス会社(Chalten Travel(チャルテントラベル)など)も運行しているようです。

TAQSA社のHP

TAQSA社のHP: TAQSA Patagonia - Viví la Patagonia con TAQSA

チケットの購入はバリローチェ到着時に行い 初めてのアルゼンチン入国後だったこともあり あろうことか闇両替もせず 正規レートでカード払いをしてしまうという...この時の正規レートが1US$≒8.75アルゼンチンペソ。すなわち 闇両替の場合の価格に比べ 1.5倍くらい高く購入してしまったことに 後から気づいた私たち。

このため 私たちは 12:30バリローチェ発→11:30エルチャルテン着 料金1,580アルゼンチンペソ(21,668円:正規レートにて)/1人でチケットを購入。座席のクラスはセミカマで 座席指定ありでした。

いやー...高すぎる。カマでもないのに。

今までのこまごまとした節約が 一気に泡となって消えた気分。実際に窓口で購入した旦那さんは "どよーん"とした空気を醸し出し しばらく立ち直れない様子。

というか 闇両替をしていたとしても 高すぎる。

1社独占...恐るべし。

ちなみに この時に購入したバスチケットが 世界一周の中でも1番高いバスチケットになったのでした(笑)

バリローチェの長距離バスターミナルはこちら↓

ここで 長距離バスのシートについて:

バス イメージ画像

南米では 長距離バスのシートがクラス分けされていて シートのクラスに応じて料金も変わります。そこで 今回は 世界一周や長期旅行者をされる方が使用することの多い 2つのクラスについて簡単にまとめてみました。

1.カマ(飛行機でいうと ビジネスクラス並のシート)
3列シートで シートは160-180度近くリクライニングが可能。寝心地が良いため できるだけ移動後に疲れを残したくない方にはおすすめ。バス会社によって異なるが 料金はおおむねセミカマの1.3-1.5倍程度。

2.セミカマ(飛行機でいうと エコノミークラス並のシート)
4列シートで シートのリクライニングはカマよりは控えめ。しかし 南米のバスは4列シートでも幅が広く リクライニングもしっかりめなため カマには及ばないものの快適に移動することができます。私たちは 節約のためセミカマを利用することが多かったです。

この他にも "クラシコ"(セミカマの下のクラス(普通クラス):地元の方が利用することが多く リーズナブルではあるが 盗難などの被害を受けやすい一面も...)や バス会社によっては"カマスイート"(カマのさらに上のクラス:ファーストクラス並のシートやサービスになるが その分価格はUP⤴︎)などがあったりもします。

エコノミーな旅をされている場合は 価格面と安全面のバランスからセミカマを利用することが多くなるかと思いますが バス会社によってはカマとセミカマの料金がそこまで違わないこともあります。

また 広大な南米のバス移動では 20-30時間バスに乗りっぱなしなこともしばしば。そんな長距離路線では "カマ"のシートの方が疲れにくく サービスも行き届いていて快適なため これらを上手に使い分けながら旅をされることをおすすめします。

車内の様子

TAQSA社のバス 車内の様子その①

今回は セミカマのため4列シート。それでも どどーんとした存在感を感じる 大きめシートには広めの足台付き。前方にはセルフで入れられるコーヒーや紅茶のコーナー付きで 長時間の移動には嬉しかったです。

TAQSA社のバス 車内の様子その②

シートカバーにゆるキャラ発見(笑)

移動中の様子

チケットの価格については 2人ともなかったことにして...せっかくの機会なので ルート40を満喫することにした私たち。ここからは バリローチェを出発してからの様子を 少しだけ振り返ってみました。

1日目)

12:30 バリローチェ出発

いよいよ バスに乗り込み バリローチェを出発。

今回のバスでは 同じく長期旅行をされている日本人の方と一緒になり 1階席は3人で貸切状態。やっぱり バスの料金が高いからかなぁ...なんて また料金のことを思い出してしまう私(全然 なかったことにできてないという(笑))

バリローチェを出発してすぐに見えた湖

急いで写真を撮ろうとした結果 ブレブレですが...バリローチェを出発して間もなく 綺麗な湖が姿を現しました。

ルート40では自然の景色が続きます

山並みや豊かな緑の中を走っていくので ずっと窓の外を眺めていたくなるような景色が続きます。目の保養になる♡と思いつつ 山道なのでそこかしこにカーブもあるので 車酔いをしやすい方は酔い止めなどの対策をしておくと安心です。

17:15 軽食タイム

ハムサンドとドルセデレチェの軽食

この日の軽食は ハムの入ったサンドイッチと クラッカーやドルセデレチェ(キャラメルクリーム)の挟まったお菓子。

"アルゼンチンといえばドルセデレチェ"と言ってもいいくらい おやつに挟まっていたり パンに塗ったりして食べる 身近な食べ物。スーパーなどで売られていて リーズナブルなのにおいしいので 南米の旅では大活躍でした。もし 気になった方は スーパーなどで売られているのでお試しください。

夕暮れ時には空もかわいいピンク色に♡

日が沈んで 空がかわいいピンク色に♡

20:30 夕食タイム

またまた出現ハムサンド(笑)

夕食には チキンフライの挟まったサンドイッチと またまた出現ハムサンド(笑)それに 菓子パンやロールケーキ。味はおいしいのですが 炭水化物を1度にこんなにとることはなかなかないかも(汗)

一緒にバスに乗っていた日本人の方も私も 完食することができず。翌朝に回すことに...

2日目)

9:20 朝食タイム

3度目のハムサンドと安定のドルセデレチェ(笑)

この日の朝ごはんも 3度目の正直的なハムサンド(笑)そして 安定のドルセデレチェ(笑)

うーん...もう少し 食のバリエーションがあってもいいかもー...という心の声は聞き流し 無心でもぐもぐ。そして 実際に食べてみると やっぱりおいしかったりするから しぶしぶ納得してしまう私(笑)

9:40 ついにフィッツロイ発見

のんびり朝食タイムを過ごしていると バスのガラス越しに見覚えのあるフォルムの山を発見! あれは もしや 憧れのフィッツロイ♡

憧れのフィッツロイが目の前に♡

連なっていても 存在感を感じさせるフィッツロイ。

運転手さんのご好意で アップで撮れたフィッツロイ(網と汚れの写り込みあり(笑))

運転席の後ろで興奮しながら写真を撮っていると 運転席の方で写真を撮っていいよと(多分そんなことを言っていたと思われ...(スペイン語は理解不能です(汗))運転席の中に入れてくれました。運転手さん 優しい。

網がかかっていたり フロントガラスの汚れは写り込んでしまったけれど その優しさとフィッツロイのシュッとした感じを撮れて大満足でした。

10:00 エルチャルテン到着

定時より1時間30分ほど早く エルチャルテンへ到着。てっきり予定時間よりも時間がかかるかと思いきや 思いのほか道が舗装されていて スムーズに到着したのでびっくり。

そして 今回のバスに乗ってみて 思ったこと。

"なんで こんなに料金が高いんだろう..."ということ(笑)

これまでに乗っていたチリのバスとは 正直車内の雰囲気は変わりなく この料金設定の理由がまったく分かりませんでした。片道20,000円以上するのであれば もう少しシートの工夫や+αのサービスがあっても良かったのに...さすが1社独占。強気の料金設定でした(笑)

なにはともあれ 悪路を心配していたけれど 何事もなく無事に到着できたエルチャルテン。

憧れだったフィッツロイを目の当たりにして 2人でぐぐっとテンションが上がりました。ここからは パタゴニアの大自然を満喫する旅の はじまり はじまり。

そんな フィッツロイのトレッキング情報まとめはこちら↓

最後に

TAQSA社のぼったくりバス(笑)パタゴニアはシーズンが長くないため 時間の合う方も多くはないかもしれませんが とても雄大で 美しい自然を感じられるので もし興味のある方は足を運んでみられてはいかがでしょうか。

そして その時はぜひルート40を通って その料金とバスのクオリティを ご自身の目で確かめてみてください(しつこい(笑))

それでは 最後までお付き合いいただき ありがとうございました。

江里

パタゴニアのアクティビティ 宿 移動情報まとめはこちら↓

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