2015年3月 1US$(≒120円)=13.5アルゼンチンペソ(闇両替)
この記事の目次
はじめに
パタゴニアといえば 南米大陸の中でも南部に位置する地域。それ故に とても寒いことでも有名かと思います。そんなパタゴニアは 大自然の宝庫であり 世界的に見ても 恵まれた観光資源のある場所。ゆっくり時間をかけて回ってみたいと考えていました。
そんな今回は パタゴニアでやりたいこと第2弾 ロスグラシアレス国立公園での氷河トレッキング情報について まとめてみました。
復習:パタゴニアでやりたいことは以下。
ここで注意事項:
私たちがこちらの宿に宿泊したのは 2015年3月のこと。その頃は US$を持っていくと 相場の1.5倍程度の高レートでアルゼンチンペソへ両替してくれる"闇両替"が横行していました。このため ややリーズナブルに宿泊できていたものの 2015年12月に大統領が代わり 闇両替も廃止となりました。
また アルゼンチンでは経済情勢が不安定なため アルゼンチンペソの価値が低下し インフレが進んでいる状況です。2016年8月のブエノスアイレス市発表のインフレ率は 前年同月比43.5%の上昇とのこと。
参考にしたのはこちらのHP: 在アルゼンチン日本国大使館
私たちの宿泊したのは1年以上も前になるため この記事に掲載されている価格(上記闇両替レート使用時の価格)は参考程度に考えていただいたほうが良いかと思います(実際 この時に2015-2016年の地球の歩き方を持っていましたが 2015年3月時点でどこも掲載されている価格の1.5-1.8倍程度に上昇していました)。
このため アルゼンチンへ行かれる際には 余裕を持った資金計画を立てられることをおすすめします。
2017.9.27 追記
パタゴニア地方を旅した旅人より新たな情報をいただきました。現在のパタゴニア地方は 当ブログの掲載金額よりさらに1.5倍弱のインフレが進んでいるとのことです。改めて 資金にはゆとりを持って旅されることをおすすめします。
ロスグラシアレス国立公園とは
アンデス山脈の南端パタゴニアに位置し、氷床としては南極、グリーンランドに次ぐ、地球上で第3位の面積を持つ南パタゴニア氷原および氷河群がある。ロス・グラシアレス(Los Glaciares)はスペイン語の「氷河」の複数形なので、公園名は「氷河群」といった意味である。 気温が上がる夏には、ビルほどの高さの氷の塊が轟音と共に一気に湖へと崩れ落ちる様子が見られる。 長い時間圧縮されたことによって空気をほとんど含まなくなった透明な氷は、波長の長い光(赤)を吸収するため, 氷を透過した光は青い。そのためロス・グラシアレス特有の青い氷河になる。ロス・グラシアレスに存在する氷河としては、ペリト・モレノ氷河、ウプサラ氷河、スペガッツィーニ氷河などが比較的有名である。
参照元: Wikipedia
いつも通り ウィキさんに聞いてみました。ロスグラシアレス国立公園は 世界で三番目に大きな氷河がある国立公園で 青い氷河が有名とのこと。
そんなロスグラシアレス国立公園では ペリトモレノ氷河の上をアイゼン(氷の上を歩くためのスパイクのような物)を付けてトレッキングするツアーがあるのです。
氷河トレッキングだけでも大興奮な僕たちですが そのツアーの最後には 氷河の氷を用いたウイスキーon the Rockをいただけるとのこと。旅先でお酒を飲むのが大好きな僕たちは 是非ともロスグラシアレス国立公園の氷河トレッキングに参加したいと思ったのでした。
それでは 次からは ロスグラシアレス国立公園の最寄りの町 エルカラファテについて触れていきます。
エルカラファテについて
エルカラファテへの行き方
エルカラファテは パタゴニアのアルゼンチン側にある主要都市です。空路でも簡単に訪れることができ ブエノスアイレスやウュアイアなどから直行便が運行されています。
また バスでのアプローチも可能で アルゼンチン側からの場合は エルチャルテンやリオガジェゴスなどから。チリ側からの場合は プエルトナタレスなどからアプローチが可能です。僕たちは エルチャルテンから向かいました。
エルチャルテン-エルカラファテ間の移動の詳細はこちら↓
おすすめのシーズン
パタゴニア地方は 1年を通して気温が低く 風が強いことで有名です。その中でも 現地の夏に当たる12月-3月がおすすめのシーズンです。特に 1-2月は気温が上がるため 巨大な氷河が轟音とともに崩落するシーンが頻繁に見られる 氷河観光のベストシーズン。
海面から60mもある氷河が崩れる様子や それに伴って地響きのような音が轟く様は まさに一見の価値ありです。なお パタゴニア地方の夏以外の時期では宿やレストランが閉まっていたり 交通機関が動いていないことがあるので おすすめしません。
宿選びのポイント
エルカラファテは主要都市だけあり 安宿からホテルまで さまざまな宿泊施設が揃っています。なお メイン通りにあたるリベルタドオル大通り沿いに 宿やレストラン アウトドアショップ ツアー会社がまとまっています。そこで 宿泊してみて感じた 押さえておきたい宿選びのポイントをまとめました。
1.バスターミナルから近い
バスターミナルは メイン通りから坂を上ったところにあるのですが その距離は徒歩3分程度です。このため バスターミナルから近い宿は メイン通りからも近いということになり 移動にも観光にも町歩きにも とても良い立地だと思います。
2.室内にヒーターが完備されている
エルカラファテも 朝晩がとても冷え込むため 宿選びをされるときは室内にヒーターが完備されていることは大切かと思います。そして シャワーのお湯の出も抜群であれば完璧です。
3.キッチンが充実している
アルゼンチン側のパタゴニアでは他の地域に比べ どこもレストランのメニューの料金 食材の価格 ともに高いです。このため エコノミーに旅をされる方には キッチン付きの宿がおすすめ。エルカラファテはメイン通り沿いにそれなりの大きさのスーパーもあり 品揃えも充実していたので 毎日食べたいものが自炊できました。
私たちが宿泊した宿についてはこちら↓
ロスグラシアレス国立公園への道のり
次に ロスグラシアレス国立公園までの道のりのご紹介です。
ロスグラシアレス国立公園には ツアーか 自力でバスに乗り 訪れることになります。自力で行く場合は 公園入園後 展望台から氷河を見ることができますが 氷河トレッキングとウイスキーが目的な僕たちは ツアー1択でした。
ツアー会社は エルカラファテのメイン通り沿いに点在しています。数件回ってみましたが 価格 サービスともに会社ごとに大きな変わりはありませんでした。
そんな 氷河トレッキングツアーは 主に下記の2種類になります。
・ビックアイス トレッキング(トレッキング3時間)
・ミニ トレッキング(トレッキング1.5時間)
どちらも 氷河見学 氷河クルーズ 氷河トレッキングに トレッキング後のウイスキー付きです。僕たちは 初めてのアイゼンでのトレッキングにビビり(本当は料金にも腰を抜かしそうなほどビビりましたが...)ミニトレッキングにすることに。
そして かかった料金は
ミニ トレッキング:1,100アルゼンチンペソ(9,777円)
国立公園入場料:215アルゼンチンペソ(1,911円)
合計:1,315アルゼンチンペソ(11,688円)でした。
ちなみに ビックアイス トレッキングは 1,800アルゼンチンペソ(16,000円)だそうで...パタゴニアのツアー料金は どこもかなり強気の価格設定です(笑)
また 周辺の町(エルチャルテンやプエルトナタレスなど)でもツアーの予約ができます。ビックアイストレッキングの場合は ツアーの人数設定も少ないため 予約が埋まりやすいです。このため エルカラファテでの滞在が短い場合などは 事前に他の町で予約をされることをおすすめします。
氷河トレッキングで準備した物
僕たちのツアー参加日は ありがたいことにお天気も良かったのですが それでも氷河の上をトレッキングするのはそれなりに寒くなります。また クルーズや行き帰りの時間帯には気温も低いので 温度調節ができる服装を持っていかれることをおすすめします。
僕たちが実際に持って行った物は 以下になります。
行動食など
・1L程度の水分:氷河トレッキング前後で水分の補給はできました。
・軽食:ツアー時間も長く 途中で糖分を取るため+バラマキ用(チョコレート 飴など)
・昼食:昼食がつかないツアーのため(サンドイッチなど)
服装(動きやすく暖かいもの)
・防寒用のジャケット アンダーウエア ニット帽:ニット帽は耳が覆える物が◯
・中間着: 氷河トレッキング時の温度調節のため。
・サングラス: 日が出ると眩しいため。
・歩きやすい靴: 氷河トレッキングを行うのにアイゼンを付けます。サンダルは不可 スニーカーなどの運動靴であれば問題ないです。
その他
・デイバック: 氷河の上は滑りやすいため バックは両手が空くものがおすすめ。
・手ぬぐい: 乾きやすく 万能に使えます。
・カメラ: 青く輝く氷河を撮るには スマホじゃもったいないです。
・スマートフォン: Maps meで地図や現在位置を確認するため。
・日焼け止め: 氷河トレッキング中は 日差しを遮るものがなく 氷河の照り返しもあるため。日焼け止めが必要になるのは氷河トレッキング時くらいなのですが その日のツアー催行状況により 最初に氷河トレッキングになるのか 氷河見学になるのかが変わります。このため 氷河トレッキング前の日焼け対策に必要になります。
実際の氷河トレッキングツアーの様子
8:00 ミニバンでピックアップ
まずは ミニバンが各宿泊施設を回り 参加者をピックアップしてくれます。このため ホステルなどの小さめの宿に宿泊している場合でも 宿の前まで来てもらえます。これは楽ちん。
8:00 大型バスへ乗り換え
ピックアップ後は 大型バスに乗り換えて ロスグラシアレス国立公園を目指します。参加者は ほぼ欧米人でした。たまに 中国や韓国から来ている人がいる程度で 日本人の参加者は僕たち以外はいませんでした。
まっすぐに続く道。時折顔をみせてくれる アルパカやリャマの仲間のグアナコが可愛かったです。
バス車内で 国立公園の入園チケットを頂きました。予約時に国籍を聞かれ チケットにはJaponと印字されていました。日付も入っているため 転売などは難しいかと。
10:30 ロスグラシアレス国立公園到着 フェリーへ
ロスグラシアレス国立公園到着後は バスを降りてすぐのところにある ペリトモレノ氷河へ向かうフェリー乗り場へ。この頃には 観光バスも数台到着している状況で バスの乗客が各フェリーに割り振りされていきました。
期待に胸踊る うちのかみさん。
11:00 ペリトモレノ氷河登場
"おぉ〜これが..."と 思わず声が漏れてしまうほどの 美しい造形美。
そして 真っ青に輝く色合い。
高さ60mあるペリトモレノ氷河。近づくにつれて とてつもなく大きく感じました。
12:00 アイゼン装着
いよいよ 氷河トレッキングの準備開始です。氷河の麓には 小さな小屋が数件。そこで ガイドの方々が 手際良くアイゼンを着けていきます。
ダンディーなガイドさん。コミカルな会話で ツアーをエスコートしてくれました。
靴ひもが緩いと 止め直しを命じられます。紐が引っかかり 危ないからとのことです。
アイゼン装着完成。僕たちは 2人ともnew balanceのタウン用シューズ。歩きやすさは折り紙付き オシャレタウンでも気兼ねなく履けるので 旅の靴としても高評価です。
12:30 氷河トレッキング開始
アイゼンを着けて 氷河トレッキング開始。アイゼン装着での歩行のポイントを説明してくれたので 氷河の上でも滑ることがなく 安心して歩くことができました。
クレバスがいたるところに。中は深く ブルーの世界が広がっていました。
氷河から滲み出た水は 飲むこともできます。まさに氷河の天然水。少し甘みを感じながらも 冷たく冷やされてスキッとした飲み心地味。とてもおいしく ゴクゴク飲んでしまいました。その後 お腹は壊してません(笑)
14:00 お待ちかねのウイスキータイム
1時間半のトレッキングを終え お待ちかねのウイスキータイムです。
氷河で作る "ウイスキーon the Rock"。というよりも クラッシュアイスでした(笑)
ウイスキーに "アルゼンチンといえば!"なドルセデレチェ(キャラメルクリーム)のお菓子が付きました。かみさんご満悦。
はぁ〜幸せ。ちなみに ウイスキーはお代わりを貰えました。
14:30 昼食タイム
氷河を見渡せるロケーションで昼食。最高です。なお 昼食は各自で持参となるため 僕たちは宿でサンドイッチを作っていきました。
雄大な眺めです。
16:00 展望台へ到着
氷河トレッキングの後は 氷河全体が見渡せる展望台へ向かいます。この写真の左上のほうに見えている 青いイガイガした部分(語彙なし(笑))は なんと全部氷河...!!
なお その日のツアー催行状況により 氷河トレッキングが先になるか 展望台が先になるかは変わります。
氷河がどーん(笑)!! 高さ60m 幅5km 全長30kmにも及ぶ氷河。毎日1-2mづつ成長しては 崩れているとのことです。
ここでもテンションが上がり 同じような写真を沢山撮ってしましました。写真に収められなかったのが悔やまれますが "ゴゴゴゴゴー!!!"という地響きとともに 巨大な氷塊が崩れ落ちるシーンは とても感動しました。
なお こちらの展望台にはさまざまなルートがあり 展望台の見学時間も限られます。このため どの展望スポットへ向かうかを 展望台入り口にある地図で事前に確認の上 歩き始めることをおすすめします。
18:30 ツアー終了
ツアーの全行程が終了し もとのバスに乗り込んで エルカラファテへ向けて出発。氷河トレッキングをしたり 展望台を歩いたりして 振り返るとずっと動いていた1日。バスの中ではすぐに眠り込んでしまいました(笑)
20:00 エルカラファテ到着
無事にエルカラファテへ到着。この頃には あたりは暗くなってきている状況でした。また ツアーによって解散場所は異なるかと思いますが 僕たちはメイン通りで解散となったため そのままスーパーに寄り道したりして帰りました。
最後に
今回は おいしいウイスキーが飲める場所 ロスグラシアレス国立公園での氷河トレッキング情報でした。
氷河をトレッキングをすることなど 日本では考えられないことだったため パタゴニアを旅している醍醐味を肌で感じることができました。
ツアー価格は決してリーズナブルではありませんでしたが 氷河トレッキングを行うことができ 氷河の氷でウイスキーを飲むことができるこのツアー。なかなかできない体験であることや 満足感を考えると コスパは良いのではないかと思います。もし ツアー参加を躊躇っている方がいましたら ぜひともおすすめしたいです。
そして 南米を旅しているといつも思うこと "地球ってすごいなぁ~"と。大自然って偉大。圧倒的な大自然は 見ていて飽きないし パワーをもらえますよね。まだまだ大自然の宝庫 パタゴニアを楽しんでいきます。
そんな 次回のパタゴニアのアクティビティーまとめは トレッキングの聖地 パイネ国立公園のトレッキング情報をご紹介します。
勝法
パタゴニアのアクティビティ 宿 移動情報まとめはこちら↓